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模擬国連会議の流れ

模擬国連会議の一般的な流れをご紹介します。

会議準備

模擬国連会議において、会議準備はとても重要な位置を占めます。会議参加者は十分に会議準備を行ってはじめて、会議本番で活躍することができます。

担当国決定

会議への参加は担当国の決定から始まります。会議参加者は、会議運営者の提示するリストの中から担当を希望する国を選択し、会議運営者はその希望をもとに参加者に担当国を割り当てます。
担当国を選ぶ基準は人それぞれですが、会議で扱われる議題に対する国の立場や政策などがよく参照されます。

リサーチ

担当国が決定したら、早速会議準備に取り掛かります。
会議に一国の大使として出席し、議論や交渉を行うためには様々な情報が必要です。
模擬国連会議では、会議運営者から様々な情報をまとめた「バックグラウンドガイド(BG)」と呼ばれる冊子が配布されます。会議参加者はこの「BG」や本、論文、インターネットなどを駆使し、議題や担当国についてのリサーチを行います。
また多くの場合、会議運営者によって勉強会が開催されます。ここでは会議の議論の特に重要な点などについて解説がなされます。会議参加者は、勉強会を通じてリサーチに漏れや間違いがないか確認します。

目標設定・戦略立案

会議参加者はその会議における担当国の目標を達成すべく行動することが望まれます。
そのため、会議準備の段階で、会議参加者はその会議における担当国の目標を定めなければなりません。会議参加者はリサーチで得た情報を元に、担当国にとっての望ましい結果を分析し、会議での目標を定めます。

メンター

多くの会議では、「メンター」と呼ばれる会議運営者と会議参加者が1対1で相談できる時間が設けられています。会議参加者は「メンター」を利用して会議運営者にわからないことや、悩んでいることを相談しながら、会議準備をすすめます。

会議本番

模擬国連会議は模擬国連活動の核となるイベントです。会議参加者は準備の成果を携えて本番に臨みます。

演説

会議参加者は、議場全体にむけて演説を行います。会議参加者はそれぞれに、担当国の議題に対する認識や立場を雄弁に語ります。模擬国連会議の中で最も「一国の大使」らしく映るのは、演説の時間かもしれません。

議論・交渉

一国の大使として議論や交渉を行うことができるのは模擬国連ならではの魅力です。
模擬国連における議論の目標は、必ずしも相手を言い負かすことではありません。会議に集まった国々は基本的に、会議で何らかの結論を得ることを目指しています。会議参加者は相手の主張を理解したうえで、担当国の主張をぶつけ、議論を戦わせます。
議論で合意にいたることが難しいときは、交渉によって妥協することもあります。より重要な目標を守るために論理だけに頼らず結論を導くところに、ディベートと異なる模擬国連の面白さがあります。

成果文書作成

模擬国連会議では、議論の成果を「決議」などの形で文書としてまとめます。
会議参加者は、担当国にとってより望ましい内容が盛り込まれるよう、議論や交渉を行うのです。会議の最終盤には、より多くの国から成果文書への賛同を得られるよう調整や交渉が繰り返します。

投票

作成された成果文書の草案は会議の最後に投票に付されます。会議参加者は草案を読み込み、担当国の立場を踏まえて、賛成または反対票を投じるか、棄権に回ります。
多くの会議では過半数もしくは3分の2超の賛成票によって草案が採択され、成果文書となります。

レビュー

会議終了後は振り返りを行います。会議運営者からは会議全体についての総括がなされます。そして会議参加者は気付いたことや反省点などを話し合います。この機会には他の会議参加者の会議行動の意図を聞くこともできます。
会議参加者は会議で得られた学びを携えて、次の会議に臨むことになります。